応急処置・補修は自分でもできる
ブログでも度々取り上げている「外壁のひび割れ(クラック)」1mmに満たない小さなひび割れでも、放っておくと雨漏りの原因となったり、一度雨が侵入してしまうと外壁の更なる劣化に繋がるので、放ったままにしておくのは後々を考えると絶対に良くありません。
今回は自分でもできるちょっとした補修方法をご案内。
0.3mm以下のひび割れ「ヘアークラック」
ひび割れには段階があり、0.3mm以下のものはヘアークラックと言い、このヘアークラックに関しては早急に補修をしなければならないものではありません。ですが、基本的には状態が進行していないか定期的なチェックをすることが大事です。心配な場合は、ひび割れの進行を防ぐために応急処置をしておいても安心ですね。
0.3mm~1mmのひび割れ
この場合は補修が必要になります。特にひび割れに段差がある場合は、建物の構造に起因する可能性もあるので、下地部分、構造部分も調べる必要があるかもしれません。段差等がない場合はできる限り補修をしておきましょう。
1mm以上のひび割れ
特に2mm,3mmを超えるような場合は、今すぐに補修をすることをおすすめします。ひび割れとしてはかなり進行しているので、雨水等の水分が建物内部に侵入している可能性が高いです。
補修方法「ヘアークラック」
ヘアークラックを補修する場合は、簡単な方法としてセメントの粉を噴射・定着させる「スプレー式」での補修、セメントチョークを手作業で塗り込む「チョーク式」の方法があります。
スプレーの場合、周囲に飛び散る分が無駄になってしまうというデメリットはありますが簡単で早い作業ができます。チョーク式は手作業なので無駄なく使えます。
いずれの方法にしても、まずはデッキブラシなどで壁面の汚れ、油分等を落として十分に乾燥させます。その後にスプレーで塗布、またはチョークで擦り込みをおこないます。簡単ですね。ひび割れ補修材としてホームセンターやネットショップなどで購入できます。
補修方法「~1mmのひび割れ」
ヘアークラック以上のひび割れの場合は、シーリング材という補修材を使用します。こちらもホームセンターなどで手軽に購入することができます。
①ヘアークラックの補修と同じく、まずひび割れ部分を綺麗にすることから。シーリング材の密着性を高くするために、高圧洗浄機などがあればより綺麗になるのでおすすめです。油分はアルコールなどで拭き取りましょう。
②洗浄し、乾燥ができたら補修箇所以外の汚れを防ぐために養生テープ(マスキングテープ)を貼ります。
③養生ができたら、シーリング材の接着を良くするための下地材(プライマー)を塗布します。
④塗布したプライマーが十分に乾燥できたら、シーリング材を充填します。充填後にヘラで均すので、しっかり隙間が埋まるように少し多めに充填しましょう。最後にヘラで均し乾けば完了です。
「1mm以上のひび割れ」
ひび割れが1mmを超えるようなものになってくると、ひび割れ部を電動カッターなどでカット(Uカット・Vカット)する必要がでてくる他、下地や構造部分に影響が出ている可能性もあるので、DIYでの補修はおすすめできません。
専門業者への依頼が無難です。その場合、施工だけでなく構造部分までも把握できる業者が望ましいでしょう!埋めるだけで内部は分からない、では今後再び問題が出てくる可能性は高いです。
いかがでしょうか?ひび割れは最初は気にならない本当に些細なものでも、環境・天候などによってどんどんと悪化してくる性質のものなので、まずは定期的に自分の建物をチェックし、ヘアークラック等が見つかれば、できる範囲でメンテナンスをおこなう意識を持つことが建物の末長い健康に繋がります。
今の時代はネットショッピングなどで手軽に補修材も購入できるので、建物のちょっとしたひび割れなどに関しても、できる範囲でメンテナンスできます。補修に使った資材は後々の為に記録しておいてもいいですね。
劣化は放っておくほど改修が大掛かりになってしまう傾向にあるので、まずは自分でチェックする。その意識を持つことが大事です。不安な場合はお気軽にご相談ください。