こんにちは。昨年に一部地域でシェアリングサービスの実証(2022年7月まで)のために、規制緩和された電動キックボード。これは制限速度内であれば免許不要でヘルメットの着用も任意になるというもの。
規制緩和されると「危険だ」というような意見も当然出てきているそうですが、今後は電動キックボードに限らず様々なスマートモビリティが出てくることが考えられます。
そもそも規制緩和の話は、かなり以前から準備を行ってこられたもののようなので、シニア層のシニアカーや宅配ロボットしかり、スマートモビリティが今後普及してくるのを見越した全体のルール作りのうちのひとつと考えるのが自然ですね。
そんな電動キックボードですが、建設業界に移動手段として取り入れる動きが出てきています。
工事現場に電動キックボード。大規模な現場内をらくらく移動
清水建設株式会社(以下、清水建設)は、現場敷地内の移動負担を軽減することを目的とし電動キックボードを導入。主に広大な土木工事現場を対象に現場内の移動に活用するそうです。
その第一弾目として、清水建設の現場である福岡市の作業所に試験導入され、利用者からは好評を得ているとのこと。
広大な敷地の土木工事現場では、現場内での移動が作業効率化の課題のひとつとなっています。徒歩や自転車の移動は環境負荷のかからない移動手段ではありますが、体力の消耗と移動時間がかかるという課題があり、また自動車は便利な反面、環境負荷やコスト面に課題があります。
そこで清水建設は、エコでコスト負担も少ない電動キックボードに着目し、今回の現場導入を進めることにしたという流れ。
資料:清水建設
導入された現場は九州大学の広大な跡地となっており、事務所と現場は1km近く離れているそうです。作業所の移動者からは「歩くと10分はかかり、自転車なら3分だが何度も往復すると疲れる。車なら1分だが車までは…」というような声になるとのこと。作業所では常駐している7人の従業員のうち5人が頻繁に往復移動することから、5台の電動キックボードを導入し活用しているそうです。
また、ただ普通に電動キックボードを導入しているのではなく、電動キックボードに備わっているGPSと通信機能を活用し、最高速度の制御や走行に適していないエリアに入るとアクセルを無効化する、などといったシステム的な工夫や、乗車回数、移動距離、乗車時間等の移動に関するデータも取得しているとのこと。
清水建設では今後、土工事やシールドトンネル工事などの他現場への試験導入も進め、工種別にデータ取得し可視化と分析を進めることで、働き方改革に結びつけていくとしています。
資料:株式会社mobby ride(導入された電動キックボード)
□清水建設株式会社
工事現場にも電動キックボードが登場!
リリース記事:https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2022/2021067.html
□株式会社mobby ride
電動キックボード「mobby」:https://mobbyride.jp/about