ドローン壁面点検における作業項目を大幅削減するAIソフトウェア

sugitec

こんにちは。建物の外壁等の調査はつい十数年前までは、作業員による目視だったり打診棒、赤外線での調査が一般的でした。特に打診は状況によっては足場の架設やゴンドラ、高所作業車等、建物により様々です。

それが近年では当たり前のようにドローンが活用されはじめたことから、足場架設やゴンドラ等を使うことなく、また撮影された画像の解析方法についても、経験作業員による手作業から、AI等の技術で自動化されつつあります。まさにDX(デジタルトランスフォーメーション)で、業界の働き方が大きく変革してきている変革期を迎えていると言えるでしょう。

そんな状況の中、またドローンを活用した新しい技術が生まれようとしています。

ドローンによる壁面点検の作業項目を大幅に削減するAIソフトウェア

ロボティクス×AI×デザインで社会課題解決を目指す株式会社センシンロボティクス(以下、センシンロボティクス)と不動産のDXを推進するサンフロンティア不動産株式会社(以下、サンフロンティア不動産)が資本業務提携し、共同プロジェクトとして、ドローンを活用した建物の壁面点検を効率化するソフトウェアの開発に着手したと発表がありました。

ドローンは2022年度中には操縦に免許が必要となることで、点検の市場は現在よりも格段に拡がると予測されていることから、両社ではドローン建物調査の市場には今後も多くの事業者の参入があり、ドローン点検が当たり前の社会になっていくことを見据えています。そんな事業者に向けて利用してもらえるソフトウェアを目指しており、2022年4月以降に外部販売を検討しているそうです。

前述したように、昨今では足場やゴンドラを使う必要のないドローンを活用した建物調査が増加してきています。

ドローンでの壁面点検は従来方法と比較しても安価で、施設の利用者にとっても負担を軽減できる調査方法のひとつです。しかしその一方で、調査側は調査を行った後の膨大な撮影データから、異常箇所の判定や解析を行い、最後の報告書作成までに膨大な時間がかかってしまうという課題もあり、その部分が事業者によってはボトルネックとなり事業への参入を断念してしまうというケースも少なくないそうです。


出典:サンフロンティア不動産

そんな中、東京都心部における400棟以上の管理物件のノウハウを保有しているサンフロンティア不動産は、そのノウハウを活用し、自社物件を中心としたドローンでの壁面撮影を進めているようです。

撮影・蓄積した壁面データは、センシンロボティクスと共同で、タイルのクラック、エフロレッセンス、タイル欠け等、壁面の異常箇所をディープラーニングし、異常箇所を自動判別できるAIの生成と、調査報告書自動化ソフトの開発を進めているとのこと。

今後、AIによって作業項目を削減し、物件フォルダの管理やクラウド上で図面保管等を一気通貫で行えるソフトウェアを開発し、目標として作業項目の60%削減を目指しているとのことです。


□サンフロンティア不動産株式会社
ドローンによる壁面点検の作業項目を大幅削減する AI ソフトウェア
リリース記事:https://www.sunfrt.co.jp/latest/files/2112_0001/211209.pdf

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