概要
・ブルーイノベーション株式会社(以下、ブルーイノベーション)は、放射線センサーを搭載した放射線の検知・計測、漏洩位置の特定ができる屋内点検用ドローン「ERIOS 2 RAD」の販売を開始した。
・販売の開始された10月26日は原子力の日であり、「ELIOS 2 RAD」の開発元であるスイスに本社を置くFlyability社は2011年3月11日の福島での原子力発電所の事故をきっかけに設立されている。
原子力の日に販売開始。放射線の検知・計測が可能な屋内点検用ドローン
ブルーイノベーションの販売するFlyability社のドローンELIOS2は、工場やプラント施設等の人が立ち入れない危険な狭隘空間等の点検用として開発された、球体型のガードを搭載する屋内点検用に特化したドローンで、これまで様々な施設での実績を有している。
この度、そのELIOS2をベースに放射線センサーが搭載され、飛行経路中の放射線の検知・計測、漏洩位置の特定を可能とした、原子力発電所の施設内点検に特化させた「ELIOS 2 RAD(エリオス・ツー・ラド)」を開発し、原子力の日である10月26日より販売が開始された。
出典:ブルーイノベーション
飛行経路を3D点群マップによって可視化することで、放射線の漏洩箇所を正確に把握することができる他、ドローンによる撮影動画や画像によって現場の状態をリアルタイムで把握することができるという。
出典:ブルーイノベーション
原子力発電所では、通常点検時、緊急時に放射線の漏洩確認を行うが、漏洩の疑いがある際にはその位置の把握と線量を正確に計測する必要がある。従来の点検では、検出器を持った点検員が直接現場に立ち入り計測するという方法であり、被ばくが避けられないことからその安全性には課題があったという。
出典:ブルーイノベーション
また、事故等が起きた緊急時には、当然点検員は施設内に入ることができないために、別途自走式ロボットなどでの点検となるが、自走式ロボットでは縦軸方向の移動ができない。施設内部が瓦解している場合にも、移動経路の限られる自走式ロボットでは点検範囲に限界があるという課題がある。
ドローンであるELIOS 2 RADでは、管理区域外や保全区域外などから操作し、空中を自在に飛び回りながら放射線漏洩位置と線量を正確に計測することが可能だ。これにより速やかな補修計画の策定・実行が可能となり、点検員の負担軽減と安全確保ができる。
ブルーイノベーションでは、今後もこれらELIOS 2 RADで取得したデータの利活用による予兆保全やDX化の推進に貢献していくとのことだ。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□株式会社ブルーイノベーション
放射線の検知・計測ができる屋内点検用ドローン 「ELIOS 2 RAD」の販売を10月26日(原子力の日)より開始
リリース記事:https://www.blue-i.co.jp/news/5728/
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