記事のポイント
・コマツと本田技研工業株式会社（以下、Honda）は、Hondaの交換式バッテリーを活用したコマツのマイクロショベルの電動化と、交換式バッテリーを様々な建機や機材で相互使用を可能にするバッテリー共用システムの体制構築を目指す共同開発に関する基本合意を締結した。
・Hondaの交換式バッテリーは「Honda Mobile Power Pack（モバイルパワーパック）」という製品で、法人向けのビジネス用電動二輪車、三輪スクーターなど「Honda e：ビジネスバイク」シリーズとして展開している。
モバイルパワーパックを活用した電動マイクロショベルの開発とバッテリー共用システムの構築
コマツとHondaは、Hondaの開発した交換式バッテリー「モバイルパワーパック」を活用したコマツのマイクロショベルの電動化と、モバイルパワーパックを活用し様々な建設機械・機材に相互使用できるようにする土木・建設業界向けのバッテリー共用システムの体制構築を目指す共同開発に関する基本合意の締結を発表した。
出典：コマツ
これまでHondaはモバイルパワーパックを活用した商品拡大、コマツは2008年に建設機械で世界初のハイブリッド油圧ショベルを市場へ導入。2020年4月にはバッテリー駆動式のミニショベル「PC30E-5」をレンタル機として国内市場へ導入。両社ともに業界に先駆けて環境負荷低減に資する商品開発を進めてきている。
両社の共同開発では、コマツの建設機械の中でも管工事や造園、農畜産などに活用される場面の多いマイクロショベル「PC01」に、Hondaのモバイルパワーパックや電動パワーユニット（eGX）を搭載することで電動化し、21年度中の市場導入を目指すという。
マイクロショベルの電動化によって騒音・排熱を大幅に低減できるほか、排気ガスゼロで環境に優しく、屋内外問わず様々などのような作業環境でも快適に作業可能となっている他、交換式モバイルパワーパックの特長を活かして充電を待つこと無く電動機器を使い続けることが可能というメリットがある。
出典：コマツ
この電動マイクロショベルの市場導入後、Hondaとコマツは土木・建設現場へモバイルパワーパックを供給しバッテリー交換をはじめとするアフターサービスも含めた電動建機の利便性向上に向け実証実験を進めていくという。将来的には他のマイクロショベルやあ1tクラスまでのミニショベルの電動化も共同開発する他、土木・建設現場で使われる様々な機材に対するモバイルパワーパックを活用した電動化や海外市場への展開等を共同検討していくとのことだ。
コマツは建設機械の電動化を推進、実用化を加速させるとともに、今後のさらなる普及を目指す。
□コマツ
Hondaとコマツ共同開発を開始－交換式バッテリー「モバイルパワーパック」を活用した電動マイクロショベルの開発および土木・建設業界向けバッテリー共用システム構築
リリース記事：https://home.komatsu/jp/press/2021/technology/1219153_1615.html
