記事のポイント
・株式会社A.L.I. Technologies(以下、A.L.I.)は、福井県越前町とAOIエネルギーソリューション株式会社(以下、AOI)が主体で行われたドローン物流実用化の実証実験に運航担当とし参画し、レベル3での飛行に成功した。
・越前町では災害時の集落孤立化や少子高齢化が進む中、物流サービスの品質維持が課題とされており、物流の手段をドローンに代替えし、地域社会と協働した持続可能な物流システム構築の検討が必要となっている。
物流の脱炭素化と災害時の孤立集落支援を同時実現
この度A.L.I.は、福井県の越前町とAOIが主体となっている「ドローン物流実用化のための実証実験」に運航担当として参画。ドローンの補助者なしの目視外飛行であるレベル3飛行に成功した。
「ドローン物流実用化のための実証実験」は、環境省と国交省が協働公募した「令和2年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金のうち過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業」で、輸配送の効率化により二酸化炭素排出量の削減と災害時も含めた持続可能な物流網の構築を同時実現する事業を実施する為の計画策定を目的としたドローン飛行を行うものである。
中山間地の集落が多い越前町では、災害時の集落孤立化や人口減少及び少子高齢化が進んでおり、現状の輸送・物流手段によるサービス品質の維持が課題とされている。物流手段をドローンに代替えすることでCO2の排出量削減と、地域社会と協働した持続可能な物流システム構築の検討が必要となっているそうだ。
この度、物流へのドローン活用によるCO2削減の検証のみならず、災害時を想定した防災への利活用もできる飛行とそのデータの取得を同時に実現することで、住民へ貢献できるデジタルデータ化も合わせて検証された。
またドローンの持続可能な運航を可能にするため、複数のドローンの飛行情報をリアルタイムで閲覧できるシステムを実装し、地域住民の安全を守る施策を行っている。
実証実験は2021年4月21日(水)~22日(木)の2日間で行われ、21日は越前町立ホッケー場から宮崎コミュニティセンター間を、22日は越前町立ホッケー場から織田コミュニティセンター間でそれぞれ行われた。
今回の実証実験の成功で、中山間地域の集落間における平時の物流手段、災害時の輸送手段としての有用性が実証されたという。今後増加していくと予想される、有人地帯での目視外・補助者なし飛行であるレベル4飛行の実証・実用化に向け、A.L.I.では安全対策をアップデートし、様々な地域特性に合わせた課題解決への貢献を目指していくとのことだ。
□株式会社A.L.I. Technologies
物流の脱炭素化と災害時の孤立集落支援を同時実現する、レベル3でのドローン物流実証実験に成功
リリース記事:https://ali.jp/2021/04/30/7139/