戸田建設、IoT技術を活用した次世代研修センター開設

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記事のポイント

・戸田建設株式会社(以下、戸田建設)は、南砂工作所(東京都江東区南砂)の跡地に宿泊施設付きの研修センター「TODA Innovate Lab」を新設した。

・施設では、環境・感情センシングを活用した新しい研修のあり方を模索する実証実験が開始された。室内環境が人に与える影響等を実証し研修環境の向上と研修空間以外への展開も検討する。

データセンシングによる新しい研修センターを提案

戸田建設は、新設した研修センター「TODA Innovate Lab」にて、環境・感情センシングを活用した新しい研修のあり方を模索する実証実験を開始した。創造性を高め、人財の進化を促す施設というコンセプトのもとに、受講者の研修中のコミュニケーション能力や感情を数値化して見える化できるシステムを構築している。

受講者のコミュニケーション能力や研修時の感情値を測定・分析し、それをリアルタイムに表示したり研修後にふり返ることで、より良い研修の実現と個人の成長を促進させていく。また、室内環境が人に与える影響を実証し研修環境の向上を図る。研修空間以外への展開も検討しているとのことだ。


出典:戸田建設

実証実験概要

研修形式をグループディスカッション型、教室講義型の2つに分類。各形式に適したデータ収集・分析を行う。また、2階の一室で研修時に室内環境の計測する環境センサーを設置し、感情センシングと統合した分析も行う。

グループディスカッション型会話センシング
5~6名程度のグループ形式での研修時に、音声データを可視化する村田製作所のセンシングデータ収集機器の「NAONA」を用い、コミュニケーションの可視化を図る。それにより受講者のコミュニケーション能力の評価や、議論の盛り上がり度合いをグラフ化し、各個人の会話傾向や特性をデータとして出力・提供する。

初期段階としては、5台の機器を設置し、複数グループを同時に測定。ディスカッションに対する評価を個人が得ることで、コミュニケーションの改善を図りやすくなり、参加者の自己啓発へと繋がる。


出典:戸田建設

教室講義型の感情センシング
大人数での使用を予定している講義室を教室講義型研修時の感情センシングLabとして位置づけ、講義時や施設滞在中の感情データの収集を行う。各個人の感情値を記録するため、TDK製のウェアラブルデバイス型センサー「SilmeeW22」を使ったNEC感情分析ソリューションを50セット導入している。分析の結果はビジュアル分析プラットフォームの「Tableau Online」より研修企画者や講師、受講者へ情報提供を行う。


出典:戸田建設

環境センシング
環境変化による人の感じ方を評価するため、空間の環境情報を収集。また、研修空間において温度や湿度、気流、照度、CO2等の室内環境変化に対し、在室者がどのように感じるのかをウェアラブルデバイスで測定。検証結果より環境の最適化を図っていく。


出典:戸田建設

戸田建設では、これらのデータの蓄積、および分析プラットフォームの活用により、実証実験で終わらせずに研修内容の改善と研修室環境の最適化を促進させていくとのこと。さらに、多様なワークスタイルに求められる最適な空間の実現のため、人を中心とした空間づくりの基礎データの一つとして整理し、研修空間以外の用途への展開を行うことを次のステップとしている。


□戸田建設株式会社
IoT技術を活用した次世代研修センターを開設!
リリース記事:https://www.toda.co.jp/news/2021/20210226_002900.html

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