記事のポイント
・日鉄ソリューションズ株式会社が、福島、静岡、東京都内にてドローンを使い空を情報伝達媒体にするという実証実験を行った。
・ドローンで様々なサイズの旗を曳航することで、プロモーションや災害時の避難誘導等、将来的に様々な活用方法が考えられるものとなっている。
空のメディア化、災害時の避難誘導やエンターテインメント領域への活用を想定
日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は、福島県、静岡県、および東京都内において、ドローンを用いた空の情報伝達媒体化に関する実証実験を実施した。
空の情報伝達媒体とは、具体的には各種ドローンを使い様々なサイズの旗を空中で曳航することで、イベントプロモーションなどのエンターテインメント関連に利用したり、人や自動車が入りにくい場所での災害時の避難誘導等が想定されている。
近年では様々な分野でドローンの社会実装ニーズが高まっている。この実証実験では、空という広大な空間を最大限に活かすことで、不特定多数の人に対し視覚的に情報を発信するソリューションの実現可能性を検証するというものだ。
当然ドローンには風力による負荷がかかるため、この実証実験の前段階で人工的に風を発生できる施設で風洞実験が行われ、曳航した際のドローンにかかる負荷が算出されている。各種ドローンがどのくらいの風力下で、どのくらいの旗を曳航できるかのシミュレーションがされ、環境・目的に合わせた最適な組み合わせが実証されている。
また、旗端に様々な工夫をこらすことにより視認性を上げる独自技術の実証も行ったとのことで、あらゆる環境での視認性向上を図っている。
将来的にこのソリューションが実用化されることで、サイレンやスマートフォンなどのアラートだけでなく、視覚的にインパクトが大きい手法での広域周知の実現、またエンターテインメントやプロモーションでは表現の可能性が広がることが期待できるという。
また、5Gと組み合わせることで、遠隔地からのドローン操縦を実現できるなど、災害時を含めた広い用途での社会課題の解決につながるとしている。
□日鉄ソリューションズ株式会社
NSSOL、ドローンを用いた空をメディアにする実証実験を実施
https://www.nssol.nipponsteel.com/press/2021/20210106_120000.html