株式会社自律制御システム研究所（以下ACSL）と、株式会社WorldLink & Company（以下SkyLink Japan）が、ドローンによる太陽光パネルの点検の撮影からAIによる画像診断までのフローをワンストップで行えるソリューションの提供を開始した。
屋外に設置されている太陽光パネルは、経年劣化やホコリなど様々な汚れによってパネルの故障が引き起こされる可能性がある。また、2017年には太陽光発電事業者に事業計画の提出と保守点検の義務が課せられるFIT法が改正され、より定期点検の重要性が増している。
しかし従来の太陽光パネルの点検は、検査員が測定器を使いパネルのモジュールを１枚１枚点検していく点検法となっており、時間がかかるのと人が点検を行うために見落としなどのヒューマンエラーが発生する可能性があるという課題を抱えていた。
ACSLでは、物流やインフラ点検、災害等の様々な分野で採用されている国産の産業用ドローンを開発しており、またドローンを制御するフライトコントローラも自社開発だ。これらはインターネット通信が無い状況でも運用が可能で、海外のサーバーにアクセスする必要が無いなど、運用面でもセキュアなドローンの社会実装を推進してきた。
SkyLinkJapanは、産業向けの様々なドローン関連サービスを展開しており、2020年7月には、ドローンで取得したデータを分析するプラットフォーム等を開発しているSITEMARK（サイトマーク）社（本社：ベルギー）と業務提携し、日本国内における太陽光パネルのAI診断ソリューションのサービスを提供している。
この両社は、前述した太陽光パネルの点検における課題を解決すべく、ACSL開発の国産産業用ドローン「Mini」と、SkyLinkJapanがもつAIによる太陽光パネル診断ソリューションの「SITEMARK（サイトマーク）」を組み合わせ、太陽光パネル点検のワンストップソリューションを提供する。
太陽光パネル点検ワンストップソリューションの特長
・ACSL独自開発の国産フライトコントローラを搭載し、セキュアで安心なドローン（Mini）を使用
・Miniの機体は小型で取り回しがしやすく、高低差のある太陽光パネル設置地域でも可搬性に優れる
・赤外線デバイスとして米国FLIR社のカメラを採用し、高い性能と信頼性を確保
・クラウド上にドローンで撮影した可視画像や赤外線画像データを蓄積、また経年劣化を観察できるよう時系列でも扱えることで、広大な施設でも一元管理が容易
・太陽光パネルの異常箇所であるホットスポットなどをAIで抽出し、異常箇所の数や大きさから売電損失額を算定し分析することで大幅な改善も期待できる
ACSL開発ドローン「Mini」仕様
・機体サイズ：高さ300×幅704×奥行き704mm
・機体重量：3.15kg（バッテリ1本含）
・最大飛行時間：48分（ペイロード無し状態時） 33分（カメラ・ジンバル搭載時）
赤外線カメラ「FLIR Duo Pro R（640）」仕様
・赤外線センサー：解像度 640×512、FOV 45°×37°(13mm)/32°×26°(19mm)/25°×20°(25mm)、フレームレート 30Hz
・可視光センサー：解像度4000×3000、FOV 56°×45°、動画 最大4K
・赤外線画像のディテールを鮮明にする「スーパーファインコントラスト（MSX）技術」
◆株式会社自律制御システム研究所（ACSL）
ACSLとSkyLink Japan 国産ドローンによる太陽光パネル点検のワンストップソリューションの提供を開始
https://www.acsl.co.jp/news-release/press-release/1597/
◆株式会社WorldLink & Company（SkyLinkJapan）
太陽光パネル点検・ワンストップソリューション
https://info.skylinkjapan.com/solar
