株式会社アイ・ロボティクスが、独自AI画像解析技術と画像鮮明化技術を組み合わせた「インフラ点検映像解析ソリューション」の提供開始を発表した。
同社は、地下鉄の天井裏やプラント煙突などの複雑な閉鎖空間や狭隘部に対し、目的毎に各種カメラを搭載したドローンやロボットなどによる難度の高い点検を日夜行っている。
これら点検には高度な運用技術と、取得した高精細なデータの処理や解析、レポート作成を確実に行うことが重要だ。また、取得したデータの扱いに関してはドローン・ロボットの運用とは異なる専門領域となり、その部分が多くの現場ではドローン・ロボット導入におけるボトルネックになっている。
そのような背景から、このたび同社は多くの現場で培った点検映像のリアルタイム解析やレポート作成までのノウハウをソリューション化した「インフラ点検映像解析ソリューション」の提供を開始する。
出典:アイ・ロボティクス
点検映像データ解析上の課題
同社はサービス開始からこれまでに全国100箇所以上の高難度な閉鎖空間や狭隘部に対し、360度カメラや4Kカメラを搭載した遠隔ドローン・ロボットを送り込んだ点検・作業を行うサービスを提供してきている。
しかしこれら映像データを産業用に利用する場合、遠隔ロボティクスの宿命と言われる多くの制約があることから、同社ではユーザーとその制約に関し対話しながらひとつずつ解決しているという。
その課題の例としては、光源の位置や光の当たり方によりデータにムラが生じる、ドローンの風が粉じんや蒸気を巻き上げることで映像が不鮮明になる、ドローンのフレームや構造物に光が当たることによるピントずれ、撮影データサイズの膨大さ、似ている映像の多さにより位置特定が困難、最終的に異常箇所診断の専門家や有資格者の確認が必要となる、等がある。
インフラ点検映像解析ソリューション
同社では日々の点検作業を通じ、高度な撮影ノウハウはもちろん、AIによるリアルタイム高鮮明化・高精細化、類似フレーム統合技術による360度映像の高圧縮化、AIによる異常データ抽出とパターン分類による専門家の判断支援などを迅速に行えるよう体制を整えているという。
これら一連のノウハウを提供していくのが今回の「インフラ点検映像解析ソリューション」サービスとなる。また、同サービスはドローン撮影映像に限らずあらゆる産業基盤の点検における各種映像解析に利用することが可能ということだ。
株式会社アイ・ロボティクス
「インフラ点検映像解析ソリューションの提供を開始」