楽天AirMapがドローン活用の土木・建築現場の工事進捗管理サービス開始

sugitec

楽天株式会社と米国のAirMap社との合併会社である「楽天AirMap株式会社」が、ドローンを活用した土木・建築現場における工事の進捗を管理・支援する新しいサービス「JobSight(ジョブサイト)」の提供を開始した。


出典:楽天AirMap

ドローン空撮とクラウド上での画像管理で円滑な工事進捗管理を可能に

この「JobSight」は、ドローンでの土木・建築現場の空撮、その他撮影した画像をクラウド上にて一元管理できるシステムを各事業者に提供し、現場での作業の進捗の記録や管理を支援するサービスとなっている。

ドローンを使った空撮を行うことで、従来では困難だった上空からの現場全体の俯瞰、また高所等における工事の進捗記録が容易になるだけでなく、飛行ルートを予め指定し自動航行させることで、定期的に同じ地点や角度から撮影できる。

そのため工事発注者への進捗報告や、自社内においての進捗管理業務の改善にもつなげることができる。また、撮影した画像はクラウド上のシステムで時系列に沿って閲覧することが可能だ。建設後の各種施設の整備や点検などといった施設管理業務にも利用ができる。

このサービスを利用する各事業者は、3つの販売プランよりサービス内容を選択したうえで、このサービスを利用する。

撮影の当日はプランに応じ、楽天AirMap社が派遣をするドローンパイロットまたは事業者自身※が、土木・建築現場でのドローンの自動飛行による空撮を行い、撮影画像をクラウド上のシステムにアップロードする。

※ドローン操縦者の派遣やドローン機体の貸与有無は選択プランにより異なる。


出典:楽天AirMap

なおこのサービスは長野県に所在する窪田建設株式会社で、2020年8月より先行で試験導入されており、砂防堰堤工事や橋梁補修、病院建設など実際の土木・建築現場ですでに活用がされている。

JobSightサービスの概要

提供開始日:2020年11月18日(水)
利用方法:以下初期設定サービスを行い、3種の販売プランよりひとつを選択することで利用する。

□初期設定サービス
ドローンの飛行予定現場へ楽天AirMapスタッフが訪問のうえ、撮影内容を確認し自動飛行航路の設定やドローンの飛行方法、クラウド上のシステムへの撮影画像のアップロード方法をレクチャーする。

□販売プラン(3種)
1.ドローン操縦者やドローン貸与が不要な場合
JobSightを提供し、楽天AirMapは遠隔よりサポート
2.ドローン貸与が必要な場合
撮影用ドローンのリース、JobSightプラットフォームの提供、楽天AirMapは遠隔よりサポート
3.ドローン操縦者やドローン貸与が必要な場合
楽天AirMapからドローン操縦者を月1回派遣。撮影やJobSightプラットフォームへの撮影データのアップロードを実施。

以上が「JobSight」の概要となる。販売価格は月額制でプランにより変動となり利用料金は50,000円(税抜)~(※別途初期導入費用)となっている。

窪田建設社のコメント

このサービスを先行して活用している窪田建設社からは、工事現場は関係者以外が外から見ることができない場所であり、今どんな仕事をしているのか、どんな状況なのか、等の情報を「見える化」することが土木・建築業界において課題となっている。その情報開示や発信におけるツールの一つとして、この「JobSight」は有用であるとコメントしている。

また、土木工事は広大な土地で工事を行っているが、地上撮影の写真だけでは全体の把握が難しいため、ドローンで撮影した俯瞰画像を用いることで、進捗や様子が大変分かりやすくなったとのこと。

運用面では、ドローンは自動航行システムをセットすればボタンを押すだけなので、将来的には楽天AirMapのスタッフとの連携無しで自社内で運用を完結したいとの考えだ。

まとめ

自動航行ドローンでの現場の空撮と、その撮影したデータをクラウド上にアップすることで進捗確認や管理、共有できるようにしたというサービス。

人手がいないので全て楽天AirMapのスタッフに任せる、またドローン自体を持っていないので借りたい場合、ドローンも操縦者も必要ない場合等、それぞれ状況に合わせたプランがあるので利用者は検討しやすいだろう。

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