こんにちは。昨今ではインフラや建築構造物の点検時の撮影手法にドローン等が使われる例が増えていますが、そうした撮影手法での省力化に加え、撮影後の解析部分に関してもAIを用いることで全体として大幅な省力化が実現します。
本日は、以前にこのブログでもご紹介したことのある、これまで人が目視で点検・診断を行っていた部分をAIに置き換えることで、インフラ点検を大幅に省力化する「Automagi株式会社」開発のソリューション「AMY InfraCheker」が、1ヶ月の無料トライアルを開始したという話題。
インフラ目視点検を総合的に省力化。画像1000枚まで無償でAIで診断。
この度、企業の様々な課題を解決するAIソリューションの「AMY(エイミー)」を開発提供する同社が、AI画像解析ソリューションの「AMY InfraChecker」のトライアル利用できる企業を期間限定で開始したとのこと。
出典:AMY INSIGHT
トライアルをおすすめする企業として
・設備、建物、機器の外面点検、メンテナンスを実施している企業
・錆等の点検の必要がある設備、建物、機器を保有している企業
・ドローン、監視カメラ、ロボカメラ等で新たな点検サービス展開を検討している企業
・AI画像認識サービスを新規事業に役立てたい事業会社
が挙げられています。
これまでこの「AMY InfraChecker」を利用している企業の業種としては、[設備保全][電力][ガス][通信][製造][プラント][鉄道][海運][建設・土木][自治体]など
AMY InfraCheckerとは
深層学習(ディープラーニング)等のAI及び最先端高度技術を活用し、インフラ設備の外観目視検査における劣化判定をサポート・省力化するインフラメンテナンスに特化したWebサービス。
これまで人の目や感覚で行われていた目視検査業務では、判定作業に時間がかかる、人により判定精度が異なる、ベテラン点検員の技術踏襲が困難である、といった課題がありましたが、このサービスでは点検時に撮影された静止画や動画からサビやクラックなどの劣化・異常をAIが自動で検出。
対象の領域を数値化することで、自動的に客観的判定を可能にするものです。サビの検知ではその精度は98%を誇り、大手電力会社をはじめとする多くの企業が既に実運用への適用性を認めているという、同社のAutomagi独自開発AIエンジンを活用しているとのこと。
期待される効果
・人が目視で劣化抽出、劣化判定していた作業時間を削減
・人による判定のバラつきを解消
・誰でも簡単に利用できることで劣化判定業務の属人性からの開放
ドローンや固定カメラを点検撮影に活用することで、更に巡視工数も削減でき、高所作業や高温密室空間での作業におけるリスク回避にも繋がります。電力会社でのサービス利用した設備点検の例では約80%の工数削減に繋がるということが判明しているそうです。
システムの利用方法
点検時に撮影した静止画・動画をWeb画面からアップロードするだけで、検出箇所が付与された静止画・動画の閲覧、ダウンロードが可能。数値情報はエクセルデータで出力され、過去の検出処理はログとして蓄積と管理が可能となっています。
出典:AMY INSIGHT
トライアル利用に関して
同社では現在このサービスを利用してもらえる企業を募集中とのこと。特別な機材等は必要なく、一般的なカメラやスマートフォン、タブレット、ドローンや固定カメラ等で撮影された画像データさえあれば簡単に利用できるそうです。
申し込み期限:2020年11月14日(土)
利用期間:アカウント発行から30日間
費用:静止画合計1,000枚まで無償
検出対象:サビ、クラック、アナログメーター、鳥の巣、塗膜浮き
まとめ
従来のAIでは、クラック検知に特化したものやサビの検知に特化したものは多くありますが、AMY InfraChekerでは「サビ・腐食」「クラック」「塗装剥がれ」「塗膜浮き」「漏油」「部位破損」「アナログ計器の表示」「鳥の巣などの異常物」等、様々な異常を自動的に検知できるAIとなっているのが特徴。
業務内にAIを取り入れてみたいが、自社で開発できないので外部のAI解析サービスを検討している。またすぐに契約ではなく、どの程度の精度があるのか、実際に使えるものなのかどうかを試してみたい、という企業にとってはこのような無償トライアルは非常にありがたいですね。
トライアルの申し込みは以下「Automagi」社HPより申し込みできます。
トライアル申し込み:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdS7IsiqRRYeoLLF5EVZIZ5T9F6p-qKPF3PMVMV9Rz2enuK9w/viewform