こんにちは。建設業界ではi-Constructionの推進によるテクノロジー活用が加速していますが、そんな中でも建設業界に必要不可欠である足場も時代とともに進化しています。
昨今では次世代足場と呼ばれる商品が複数メーカーより登場しており、中には国交省のNETISに登録されている物も多く存在します。
次世代と称される商品は、「安全性重視の先行手摺工法使用」「抜き止め機能のついた手摺」「大組、大払し可能」「型枠支保工のシステム承認を取得していること」などの条件を満たす足場となります。
本日はそんな次世代足場のひとつ「株式会社タカミヤ」の「Iqシステム」をご紹介。BIMとの連携ができるサービスが開始されています。
建設仮設材業界のさらなる安全性向上、社内業務コスト10%削減にも寄与
足場をはじめとする仮設機材の開発、製造、販売とレンタルを行っている同社では、「Iqシステム」と呼ばれる次世代足場と、BIMソフトを連携したサービスが開始されています。
Iqシステムとは、高い作業性と安全性を備えている次世代足場のひとつで、BIMサービスと連携することでさらに安全性の向上に寄与するとのこと。
出典:タカミヤ
BIMサービスは設計部門の主力事業となり、既に2019年の秋より導入しているそうで、導入前後で比較したところ社内業務のコストが10%削減を達成しています。
Iqシステムとは
階高1900mmと先行手摺高1010mmの採用により、一般的な成人男性(平均身長172cm)が屈むことなく通行・作業ができる高い作業性と安全性を備えた次世代足場。
普及が加速し、2020年3月期の販売実績では前年比の31.3%増。2013年から現在に至るまで多くのユーザーから支持を得ているそうです。
出典:タカミヤ
Iqシステム×BIM 特徴
1.Iqシステムと連携した仮設計画で10%の業務効率
BIMを導入することで、不具合の早期発見や仮設計画をスムーズに進めることができ、また仮設工の3D設計モデルの中から範囲を選択するだけで範囲無いの仮設機材の数量を算出可能。
この数量算出機能は「Takamiyaコマンド」と名付けられた独自のカスタマイズ機能で、通常の方法と比べBIMを使いスキルが低いユーザーでも容易に扱うことができるとのこと。設計担当者に限らず事務職員でも簡単なレクチャーのみで数量算出が可能となり、社内業務コストの10%削減を達成したそうです(同社昨対比)。
2.安全の可視化
3Dで仮設計画を行うことで安全の可視化に。例えば道路規制が必要となる俯角75度の影響範囲を事前に把握可能。また、作成したモデルによりあらかじめ隣接する躯体離隔や、足場の隙間を確認可能とのこと。
作成したモデルと実現場との比較を通じて、現場の注意喚起や教育資料としての活用も期待されています。
出典:タカミヤ
IqシステムはARによる実寸体感も可能
このIqシステムですがiPhoneやiPadを使用し、無料でアプリのダウンロードも不要で実物に近いイメージをどこでも体感が可能になっています。
出典:タカミヤ IqAR
実際に現場に配置してみたイメージを気軽に確認・撮影できるのは便利ですね。
まとめ
デジタルテクノロジーによる現場の変革が目覚ましい昨今の建設業界。そんな中でも工事内容によってはどうしても必要不可欠となる足場。
足場の歴史は遡ること平安時代に起源があるそうで、その長い歴史から見ても今後も途絶えることのない業界と言えるのかもしれません。今後もその在り方が変わることはありませんが、扱いやすさや今回のようなBIMデータとの連携という形で、着実に進化しています。