こんにちは。ドローンの活用が活発になると共にその活用価値も高まっている3次元の点群データ。その点群データからオルソモザイク画像など高効率に自動作成できるソフトウェアを提供している有名な会社にPix4D社があります。
スイスに本社を置き2011年に設立されたPix4D社ですが、そのソフトウェアの処理結果の精度の高さと操作性で、全世界で高い評価を得ています。
Pix4Dについて
Pix4Dは、手持ちカメラ、ドローン、または飛行機で撮影された画像を、精密でジオリファレンスされた測量レベルの2Dモザイク、3Dモデル、及び点群に変換するための最先端のソフトウェアを開発している。2011年に設立されたPix4D社は、スイスにある本社から、サンフランシスコ、デンバー、上海、ベルリン、マドリード、東京へと拠点を増やし急速に業務を拡大中。
ソフトウェアとしては、写真測量での成果を利用する土木・建設業界、工事設計・監理、公共事業、研究機関など、広い範囲で活用できる「Pix4Dmapper」を中心とし、農業分野に特化した「Pix4Dfields」、建設工事の進捗管理など用途に合わせた「Pix4Dbim」など業界や用途ごとにラインナップがあります。
昨日、そのPix4D社より近年の業務課題に対応する、新たなる次世代ソフトウェアのリリースが発表されました。
ユーザーやパートナーとの緊密なコラボを通じ開発されたソフトウェア
Pix4D社の発表したソフトウェアは「Pix4Dsurvey」「Pix4Dmatic」「pix4Dinspect」「Pix4Dscan」の4種。各業界のプロフェッショナルであるユーザーのサービス提供方法に革命を起こすことに貢献する、とあります。
それぞれソフトウェアをご紹介していきます。
Pix4Dsurvey & Pix4Dmaticで画期的な進化を
デジタル写真測量は現代の測量従事者のツールキットの不可欠な一部であり、世界中で何百もの新しいドローンマッピングビジネスの立ち上げに貢献しています。
Pix4DsurveyとPix4Dmaticは、地理空間業界の主要な課題に対処するフォトグラメトリーの次のステップです。
フォトグラメトリーとは
被写体を様々なアングルで撮影し、その撮影されたデジタル画像を解析、統合し、立体的な3次元モデルを作成スつ手法。3D スキャナのような特殊機器が不要であり写真のみで生成できるのが特長です。
Pix4Dsurvey
出典:Pix4D
Pix4Dsurveyは、点群データをCADで使用できる形式に変換することで、デジタル写真測量とCADのギャップを埋めます。rayCloudの環境により、どんな要素でもベクトル化することが可能です。
測量にかかる全体の時間を大幅に削減し、測量やマッピングのプロフェッショナルの可能性を広げるPix4Dsurveyは、現在トライアル購入ができるとのこと(以下リンクより)
Pix4Dsurvey:https://www.pix4d.com/product/pix4dsurvey
Pix4Dmatic
出典:Pix4D
Pix4Dmaticは、新しいスケールで精確なドローンマッピングを可能にする新しいフォトグラメトリーソフトウェア製品。
最新世代のドローンのために構築されており、測量レベルの精度を維持しながら何千もの画像を処理するように最適化されており、大規模なプロジェクトにおける画像から点群の生成までにかかる時間を半減します。
こちらのPix4Dmaticは現在ベータプログラムとのことで、参加希望者を受付しています(以下リンクより)
Pix4Dmatic:https://www.pix4d.com/matic
Pix4Dmapperにも新しいアップデート
出典:Pix4D
更に、業界をリードするフォトグラメトリーデスクトップソフトウェアの「Pix4Dmapper」に新しいアップデートがあり、「Version4.5」がダウンロード可能になってます。
画像のキャリブレーションと点群生成がそれぞれのステップで平均して20%の高速化を実現。ユーザーはこれまで以上にプロジェクトを早く処理することが可能となります。
Pix4Dmapper:https://www.pix4d.com/mapper
Pix4Dscan & Pix4Dinspectで産業点検を自動化
産業施設とインフラのマニュアル点検は、時間がかかり費用は高額でさらには危険を伴う場合があります。現状の技術で危険性は低くなっているが、点検のプロセスはまだ時間を要し高額。その現状を「Pix4Dscan」と「Pix4Dinspect」が変えていきます。
出典:Pix4D
Pix4Dscanは、複雑な構造物に対応するように設計されたドローンの飛行アプリです。iOSデバイスで事前に計画したミッションを選択・開始することで自動で飛行。
出典:Pix4D
Pix4Dinspectは、クラウドベースのソフトウェアで、市場でトップのPix4Dのフォトグラメトリーでモデリングされた資産のデジタルツインを管理し点検できる分析プラットフォーム。併せて産業点検とアセット管理のエンドツーエンドのソリューションを提供します(以下リンク)
Pix4Dscan:https://www.pix4d.com/jp/product/pix4dscan-3d
Pix4Dinspect:http://pix4d.com/inspect
改善された新しいPix4Dのトレーニングプラットフォームと提供内容
新しいソフトウェアにはトップクラスのトレーニング教材が必要です。そのため、Pix4Dのトレーニングプラットフォームは新しくなり、今まで以上に簡単なアクセスが可能となったそうです。
全てのリソース-簡単なコツのビデオから正式な認定テストまで-は、以下で見つけられます。
トレーニング:https://training.pix4d.com/
まとめ
Pix4D社から新たにこれら4つのハイエンドなソフトウェアが登場したことで、さらなる業務への活用の幅が広がりそうです。測量やインフラ点検などを高効率化したい方には有力な候補になりそうです。
また、現在Pix4Dの中でも核となっているデータ解析ソフトウェアのPix4Dmapperですが、こちらもアップデートにより高速化がなされるなど、既存ソフトのバージョンアップもなされているのは既存ユーザーには有難いですね。