鉄筋の組み立てを自動化「Robotaras™」本格導入へ

sugitec

こんにちは。働き方改革でAIやIoTなどのテクノロジーの導入が進む建設現場ですが、同じようにロボット技術もどんどんと進化していきています。

三井住友建設では、ロボットアームを使った鉄筋の組み立てを自動化するシステム「Robotaras™(ロボタラス/Robot Arm Rebar Assembly System)」を開発したそうです。

ロボットによる鉄筋配置と結束作業の自動化で生産性を50%向上

この度、同社のPC工場(佐賀県三田川工場)で製造している鉄道構造物の軌道スクラブの鉄筋配置・結束作業へ、「Robotaras™」を実際に導入したそうです。

資材の補充作業などは人がやる必要がありますが、その作業を除いた鉄筋を組み立てる部分の作業員は不要となり、作業員一人当たりの生産性は、何と50%も向上したそうです。ちなみにこの「Robotaras™」は特許出願中とのこと。


 出典:三井住友建設

ロボタラスシステム導入の効果

現在同社のPC工場では、軌道スラブを約1万2千枚製造しているそうで、日々作業員約20名が鉄筋組立作業である「供給・配置・結束」の作業を手で行っています。

形状が同じ軌道スラブの鉄筋組立は単純作業を繰り返すために、担い手不足の解消と作業負担の軽減、生産性の向上を目的に、自社開発した「Robotaras™」システムを本格的に導入。

ロボットはプログラミングされており、アームの先端部で鉄筋の長短に合わせた3種類の鉄筋保持治具と、市販の鉄筋結束機の自動着脱を行い、鉄筋の配置と結束作業を実行。

これによって作業員は鉄筋供給機への補充と、鉄筋結束機へのワイヤ充填など、補助作業を行うのみとなり、全体の省人化と省力化を実現します。

この「Robotaras™」システムですが、同社では1年前の2019年5月から開発に着手を公表。今回の本格導入まで約1年未満で実現しています。

今後は、このシステムの更なる開発を進めていき、同社のPC工場の製造ラインへの導入を目指すとのことで、高速道路の大規模更新事業や、超高層マンション等の主要構造体などに用いられるプレキャスト部材製造にも活用していくとのこと。

まとめ

1万2千枚もの軌道スラブの製造に約20人が手作業で単純作業を繰り返しているとのことで、さすがにそれだけの作業量、しかも単純作業となると、どうにかして自動化できないかとなりますね。

以前に鉄筋の結束作業を自律移動して行うという鉄筋結束ロボットや、鉄筋を運ぶアーム型のロボットなどを紹介しましたが、どんどんと自動化が進んできている印象です。

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