こんにちは。本日、国内独立系データセンターでトップクラスのプロバイダーである株式会社アイネットが、神奈川県の募集する「ドローン前提社会の実現に向けたモデル事業」に同社の提案が2件採択されたとのプレスがありました。
同社のドローンに関する戦略は以下
出典:PRTIMES
この度採択された事業の内容は
1.ドローン操縦人材の育成
地方公共団体の施設点検にドローンの活用が促進されるよう、職員向けドローンの操縦指導を実施。
2.箱根ジオサイトの空撮
箱根ジオパークのジオサイト(地質、地形、自然、歴史、文化など、ジオパークを特色づける見学場所)を空撮し、観光振興に活用。
以上の2件の採択を受けたとのことで、これはドローンだけでなくデータセンターとしてのこれまでの実績とデータ運用のノウハウの評価が大きいでしょう。
神奈川県に限らず自治体等では社会的課題解決の為こういった公募が進んでいます。このような事業の進行で各自治体がどう変化してくるか注目したいところです。
さて本日はもう1件、ドローンを活用したインフラ点検ソリューションを提供するジャパン・インフラ・ウェイマーク(JIW)が、米国発の自動飛行ドローン開発のスタートアップ「skydio,Inc.」と橋梁点検の独占パートナーシップを締結したとのことです。
特別仕様機「ぶつからない小型点検ドローン」の共同開発完了と橋梁点検パートナーシップ
ジャパン・インフラ・ウェイマーク(以下同社)といえば、昨年4月に設立されたNTT西日本のドローンを活用したインフラ点検の新会社で、設立後、高性能ドローンレーザーを有する企業が組織する「PHOENIX JAPAN User Group」と提携し、i-Construction対応のドローンレーザー測量サービス「Waymarkレーザー測量/復旧支援サービス」の提供を開始しています。
そしてこの度は、米国の自動飛行ドローンのスタートアップ「skydio」と、特別仕様の「ぶつからない小型点検ドローン」を共同開発し、この機体を利用した東南アジア・日本における橋梁点検の独占パートナーシップ契約を締結。
この動きに伴って、現在この「ぶつからない小型点検ドローン(Skydio R2 for Japanese Inspection(以下J2)」を活用できるトライアルテーマを募集しているとのこと。
提携の背景
同社では19年4月1日の設立以降、NTT西日本グループで培ったインフラ点検ノウハウを強みとし、老朽化の進む日本全国のインフラ点検・保守業務の効率化などの社会課題に取り組んでいます。
一方の「skydio」は、センサー技術とAIを組み合わせたドローンシステムの開発を進めおり、昨年10月に小型・軽量・飛行の長時間化をした後継機である「J2」を発表し、B2B市場への事業展開に向けて開発を進めているそうです。
こうした動きの中で、同社が非GPS環境下でも自律飛行が可能な高性能ドローンとして、skydioの機体に注目。skydioが目指しているB2B市場への展開にも繋がるという所から提携に至ったそうです。
提携内容
この提携では、同社が行う橋梁や送配電設備等の点検に「J2」を導入し、従来のドローンや人による点検が困難な場所において、点検箇所の拡大や精度の向上、工期短縮などによるコスト削減を目指すとのこと。
J2の特長
J2はvisualSLAM※を備えた通常の「skydio」の機能に加えて、上部カメラと50cm程度まで最小化した全方位障害物回避機能を兼ね備えることにより、従来機では近づいての点検が難しかった橋梁などの構造物の狭隘部や高圧線等の強い電磁波が起こる環境での飛行が見込めます。
これによって、橋梁床版、送電・変電設備、ビル屋内、灯台、鉄道架線などでの点検が可能となり、従来機よりも点検作業における利用範囲の拡大が見込まれます。
※visualSLAMとは
カメラで撮影された映像から3次元情報とカメラの位置姿勢を同時に推定する技術。GPS信号の届かない状況でもドローンなどの自律的移動が実現します。
まとめ
同社では、このドローン「J2」を利用し点検の実績を蓄積した上で、東南アジアにも点検サービスを拡大していくとのこと。ちなみに現在募集しているトライアルテーマに関してですが、本日1月22日より3月31日まで募集が開始されています。
◆お問い合わせ先
株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマーク
TEL 03-6264-4649 mail:info-support@jiw.co.jp