こんにちは。もう知っている方も多いと思いますが、先日国交省から200グラム以上のドローン所有者に対し、機体情報の登録を義務付けるという方針が発表されました。
名前、住所、型式や重さなどを届けると国が番号を付与。それを機体に表示するという形を想定しているそうで、有事の際に所有者を特定しやすくするためのもの。登録はネット上から申請を原則とするそうです。
時期はまだ決まっていないそうですが、2020年度の予算案に経費計上するとのことなので意外に早くその時はくるでしょう。ちなみに18年度にドローンが関連するトラブルや事故は報告されているものだけで79件(報告無しを含めるともっとあるでしょう)今年は先月に関西空港で滑走路閉鎖トラブルが起きています。
現状まだまだドローンを飛ばすという行為を軽視している方が多い印象があるので、これは致し方ないでしょう。
さて、本日は総合人材サービスパーソルグループの「パーソルプロセス&テクノロジー株式会社」が、神奈川県が募集する「ドローン前提社会の実現に向けたモデル事業」のひとつ、「公共施設における施設点検の効率化」事業に採択されたという話題。
ドローンでの施設確認点検により。現行と比較し安全性が向上、作業時間とコストを削減
神奈川県では、超高齢化社会や人口減少社会における様々な社会的課題解決に向け、市町村や企業等と連携しテクノロジーを活用した実勢的取り組みを推進。
その一環として、ドローンを活用し社会的課題の解決に取り組む「ドローン前提社会の実現に向けたモデル事業」の提案が募集され、先月11月21日に第一弾の採択結果が発表されました。 31件の応募があった中から7件が採択され、点検分野の施設点検で「パーソナルP&T」社が選ばれています。
出典:神奈川県
概要
この神奈川県の事業ですが、神奈川県中郡二宮町内の公共施設「生涯学習センターラディアン」内において、ドローンでの飛行撮影を行うことで施設点検の効率化を図ります。
具体的な内容としては、外壁や配管などの点検をドローンで行い、クラックや割れ、欠損などの確認点検を行います。また、ドローンによって撮影された写真データをもとに画像を3次元化し、点検情報と実物を関連付けて管理する3次元台帳を作成。
従来の点検管理業務よりも分かりやすく、正確かつ安全な施設管理を継続的に運用できます。 尚、安全飛行を実施するために飛行操作は一般社団法人「JUIDA」の無人航空機安全運転管理者を持つ、同社の作業員が操作を行い、写真データを元にした点検の運用管理まで一気通貫で実施するそうです。
ドローンを活用することで安全性向上、作業時間削減、コスト削減を実現
従来の人での施設確認点検とドローンによる点検を比較すると、安全性・作業時間・コストの面で大きな差があり、ドローンによる点検が普及、一般化することで施設の持続可能な安全性を確認できます。
◆作業時間
現行 → 現地調達から作業終了まで数週間~数ヶ月
ドローン活用 → 空撮に10~20分程度、3次元台帳を使った撮影・画像の作成に1日程度
◆具体的な方法
現行 → 歩行による調査(調査困難な斜面等あり)
ドローン活用 → 予め飛行ルートを設定し、自動飛行もしくはマニュアル飛行による空撮
◆費用
現行 → 数十万~数百万
ドローン活用 → 30万程度~
まとめ
人による調査とドローンの調査を比べると、最早ドローンを活用しないという選択肢は無いほどにメリットは多いです。(勿論、やる側としては単純ではない部分も多いと思いますが)
この神奈川県の取り組みですが、先日12月9日に生涯学習センターラディアンにて実証実験が実施されています。昨今では自治体の方でもこのような取り組みが増加していきていますね。
そうやって自治体でのドローン活用が活発に広がることで、ドローンがより身近になっていきそうです。