こんにちは。数年前からコンビニなどで商品認識などの実証が行われてるAIの画像認識技術ですが、我々の業界でもひび割れの自動診断などに活用されたり、今や様々な業界で活用されてきているのはニュースを見ても一目瞭然。
そんなAI画像認識技術を用いて、自動車事故にあった際の自動車の修理見積もりをAIが判断するという、業界でも初のサービスが「損保ジャパン日本興亜」より開始されたそうなので本日はそちらをご紹介。
サービス開発はシステム開発部分を「株式会社イードリーマー」システム実装を「株式会社オプト」が共同で行っています。
スマホで撮影するだけでAIが約30秒で概算修理費用を提示「SOMPO AI修理見積」
この「SOMPO AI修理見積」ですが、ユーザーの撮影した自動車の画像をAIで解析し、リアルタイムで自動車の概算修理金額を見積もりします。
出典:損保ジャパン日本興亜
このような自動車の修理金額を見積もりを行うAI自動修理見積もりサービスが実用化されるのは業界でも初で、AIが修理見積もりをする機能(事故車両の損傷箇所をスマートフォンで撮影することで修理額を瞬時算出するシステム)は現在特許出願中とのこと。
導入の背景と目的
従来、自動車の修理金額を見積もりするためには修理工場へ持ち込んだり、保険会社の事故担当者の立会調査が必要でしたが、修理費用はユーザーの保険請求判断に大きな影響を与えるために、迅速な案内が必要です。
しかし修理費用の案内に事故の受付から、1~2週間という時間がかかることが保険金の支払いまでに時間を要する一因になっています。
そこで同社では、チャット上での撮影機能とAIによる画像認識技術を用いて、この自動修理見積もりサービスを開発。このサービスによりユーザーは画像の撮影から約30秒で概算修理費を確認できるようになり、保険金の支払い手続きも最短で30分程度に短縮可能に。
また、このサービスではユーザーに高評価を得ているという「LINEを活用した保険金請求サービス」から利用することで、さらなるユーザーの利便性向上を実現するとのこと。
サービスの内容
1.利用方法
同社の公式LINEアカウントを友だち追加し、トークルーム内の「LINEで受付」から事故を連絡。LINEでの事故連絡後、事故状況に応じて本サービスがチャット上に自動送信されます。
2.「SOMPO AI修理見積」サービス
「撮影+AI修理見積」を選択し、損害箇所を選択し撮影。撮影後、AIが画像データより概算修理金額を算出します。撮影した画像と概算修理金額は事故担当者へ送信され、事故担当者は画像および概算修理金額をもとに支払対象となる保険金をチャット上で案内するという流れ。
出典:損保ジャパン日本興亜
まとめ
事故が起こり車両が破損した際に「工場で見積もってもらわなければ分からない」「保険屋さんに見てもらわないと」という場面はよくある話です。それがその場で見積もり確認、支払手続きまで最短30分という驚くべき短縮になっています。
それが日常的に多くのユーザーが使っており馴染みがあるLINEから写真を撮影するだけで、簡単にできるというのは、ユーザーにとって利便性が高くて良いですね。保険の分野においても、このようにテクノロジーによってこれまでのアナログ的な動きの部分が排除されています。
同社では今後もサービスの対象を拡大していき、火災保険や家屋の損害などでもAIによって自動的に保険金を算出できるサービスを展開していく考えのようです。