こんにちは。皆さんUAVと聞くと「ドローン」だということはもうお分かりだと思います。(Unmanned Aerial Vehicle=無人航空機の頭文字)では、UGVと聞くとどんな物を想像するでしょう?
UGVとは、Unmanned Ground Vehicle=「無人車両」のことです。最近ではドローンを活用した様々な取り組みや技術の運用がなされていますが、このUGVも主に配送での活用を目的とし、AmazonなどのEC大手を中心に世界中で積極的な開発が進められています。
参考までにAmazonnoのUGVは下の写真のような小ぢんまりした車両です。
今回はそんなUGVを利用した配送サービスが国内で実施された、とのニュースがありましたのでそちらをご紹介します。ちなみにこのサービスは楽天株式会社と、合同会社西友によるものです。
以前に楽天と西友が「猿島」までドローンで商品を配達する実証を行っていましたが、今回は陸になります。
横須賀市内の西友店舗から近隣公園へ。一般利用者向けの期間限定サービス
楽天と西友は一般利用者から受けた注文を、神奈川県横須賀市内にある「西友リヴィンよこすか店」から港湾緑地「うみかぜ公園」へ自動走行ロボット(UGV)を使った商品配送サービスを、期間限定で開始した。
期間は2019年9月21日(土)~10月27日(日)まで約1ヶ月間の実施。一般利用者を対象にした自動走行ロボットでの配送サービスは国内では初の取り組みとなる。
バーベキューやピクニックなどを目的に、同公園を訪れた一般利用客は、スマートフォンの専用アプリから生鮮品や食材、飲料、救急用品など約400品目の商品を注文することができる。
注文された商品は自動走行ロボットが、利用客に選択された時間や公園内での受け取り場所へ自動的に向かうようになっている。
なお今回の取り組みは、ドローンを活用した猿島への配送サービス同様に、横須賀市が推進するスマートモビリティを活用した新規ビジネス創出や社会的課題解決を目指す「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」の一環となる。
自動走行ロボット(UGV)による配送サービス概要
◆実施期間:2019年9月21日(土)~ 10月27日(日)の期間の内、土・日曜日の週2回
※1日で最大12件の配送を予定。
◆利用方法:注文者のスマートフォンに「楽天ドローン」アプリをインストールし、楽天IDでログイン。アプリ内の約400品目の商品から希望商品を指定し、お届け可能時間から受け取り時間希望を選択し、支払いは「楽天ペイ」で行う。
配送状況はアプリ内で確認でき、到着するとアプリにプッシュ通知が届く仕組み。商品は通知に記載された暗証番号をUGVのタッチパネルに入力することで商品を受け取る。
◆配送料:300円(税込)
◆主な商品:精肉、野菜、酒、飲料、消耗品、絆創膏など救急品等。
◆実施主体:楽天株式会社、合同会社西友
◆実施協力:横須賀市、株式会社トライアングル
なお、雨天などの悪天候時には運用を中止。当日実施されるかの可否はアプリ上で確認できるようになっている。
政府もUGVの社会実装に向けて動く
経済産業省では2019年度内に官民による協議会の立ち上げ、公道上での実証を可能にするための基準策定を予定している。
出典:経済産業省
まとめ
物流業界でも人手不足の問題は深刻な課題です。海外ではUGVを主にラストワンマイル配送の補助手段としての社会実装が進んでおり、日本でも日本郵便や三菱地所などが実証を実施しています。
今回の楽天の実証は、一般利用者向けということで国内では初のこころみ。政府も公道での実証実現のために動いているようで、近い将来にUGVが街中を走っているという状況になりそうです。
以前にクロネコヤマトが配送拠点センターまでをドローンで運び、ラストワンマイルを陸送で運ぶという取り組みをしていることをご紹介しましたが、UGV配送が実現することでドローンと組み合わせることで物流業界の人手不足という課題解決に大きく前進しそうですね。