こんにちは。管理人のHashitecです。様々な業界の業務で「AR」が活用される事例は増えてきました。
とりわけ点検などのメンテナンス業務で、ARを使用したソリューションが多く出ている印象があります。やはり現実世界に映像を重ねて表示できるので一目瞭然、という部分が大きいでしょう。
対象の状態確認から実際の操作方法の確認など、熟練技術者でなくとも対応を可能にできるというのは、昨今の人手不足の中では活用していかない手はありません。
そんなARですが、本日はまた新たにARを活用した設備保全業務を効率化するソリューションが登場したようなので、そちらをご紹介します。
ARとIoTサービスを連携した「Smart Ready IoT AR 設備保全ソリューション」
2019年8月23日。コネクシオ株式会社が、仏シュナイダーエレクトリックのAR製品「EcoStruxure Augmented Operator Advisor」とコネクシオのIoTサービスを連携させたシステム製品「Smart Ready IoT AR設備保全ソリューション」を発表した。
この「Smart Ready IoT AR 設備保全ソリューション」ですが、先月8月23日より提供開始されており、提供会社は携帯の販売や、携帯を利用したソリューションサービスを提供する「コネクシオ株式会社」。
IoTサービスが同社の開発部分となっており、それに連携するARソリューションは、世界的重電メーカーの「シュナイダーエレクトリック社」の「EcoStruxure Augmented Operator Advisor」というソリューション。
出典:コネクシオ株式会社
このソリューションでは、機器の導入支援からARコンテンツの開発、PLCおよびセンサー等とのIoTデータ連携まで実現。これによって確実な点検記録とミスの防止、設備保全作業全般を効率化し、作業ノウハウの迅速な共有・平準化により、効果的な人材育成が実現する。
ソリューションの5つの特長
出典:コネクシオ株式会社
1.タブレットをかざすだけで設備の状態が見える
作業者は設備にタブレットをかざすだけで詳細データやマニュアル、操作ガイドまで画面に表示。制御盤を開けずとも、対象機器内部のデータ確認ができ、点検作業の短縮と作業安全性を高める。
2.ミスの防止。ノウハウの蓄積
ARで操作ガイドを確認しながら点検作業を進めることができ、不慣れな作業者による作業のミスを防止する。また、熟練技術者の手本動画を組み込むことで、その場で参照確認しながら進められるのもメリット。
3.確実な結果の記録と改ざんの防止
点検アプリは現場をカメラ認識することで起動。よって未実施や抜けが防止でき、確実な点検項目の記録が可能に。また、誰がいつどれくらいの時間をかけて点検したのかが記録されるようになっている為、改ざんも不可能になっている。
4.ペーパーレス
マニュアル等は全てタブレットから参照するので紙は不要に。
5.IoTデータ連携
さまざまなセンサーやアナログメーターなどのIoTデータをARサーバーに連携することが可能。設備保全とIoTデータを連携することで、異常や故障予兆をIoTデータから判断して作業者に通知できる。
ソリューションの全体像
ARソリューションとIoTサービスの各構成は以下のような形。
出典:コネクシオ株式会社
まとめ
現場でのAR業務ソリューションも結構出てきました。このソリューションは点検で異常を発見した際には、関連するデータを同時に記録することで、様々な相関関係、因果関係の分析が可能となり、これによって根本的な対策をうつことを容易にしています。
これは、これまで「現場の勘」として頼っていた部分を数値化できるということ。数値化することで予防保全や品質の向上につなげることが可能になるということです。
建設業界にしても製造業界にしても、まだまだ経験者の勘に頼った作業は多く存在しています。それらを定量化していくことも、今の人材不足の業界の課題と言えます。
記事参考・ソリューションお問い合わせ:コネクシオ株式会社