国交省平成30年度の橋梁等の点検結果を公表

sugitec

こんにちは。お盆期間中もお仕事をされていた方もいらっしゃると思いますが、多くの企業では本日からまた始動されている所が多いかと思います。

相変わらず残暑が厳しい毎日で、総務省での発表では5~11日の1週間で全国で1万2751人が熱中症で搬送されたそうです。

お盆休み期間中の搬送者数は近々発表されると思いますが、おそらく1万人を超えてくる可能性は高そうです。引き続き気を引き締めて、万全の対策をして乗り切っていきましょう。

橋梁等平成30年度の点検結果、道路メンテナンス年報公開

先日、国交省が平成30年度の橋梁等のメンテナンス結果である道路メンテナンス年報を公表しました。本日はそちらを少しご紹介していきたいと思います。

その道路メンテナンス年報ですが、道路管理者は平成25年の道路法の改正等を受け、翌26年より国内全ての橋梁やトンネル等について5年に1度の目視点検を実施しており、26年以降の5年間の点検がとりまとめられています。

1.橋梁、トンネル等の点検実施、判定区分

点検実施状況

平成26年度以降の5年間の点検は、橋梁99.9%、トンネル99.5%、道路付属物99.7%で、概ね完了しています。

過去点検もまともに進んでいなかった状況でしたが、ここ数年で劇的に点検が進んでいます。特に橋梁に関しては平成28年からの伸びが大きいですね。


出典:国土交通省

判定区分状況

判定区分の割合(橋梁)は、Ⅲ:10%、Ⅳ:0.1%(約6.9万橋)
※判定区分のⅢは、次回の点検までに措置を講ずるべき施設。Ⅳは緊急に措置を講ずべき状態の施設。

以下の表を見てみると橋梁が最も多い構造物となっていますが、早期措置が必要な割合が最も低くなっています。

逆にトンネルに関しては全体の約4割が早期措置が必要な段階になっており、これらのメンテナンスが喫緊の課題と言える結果となっています。


出典:国土交通省

2.措置の状況

橋梁

次回点検までに措置を講ずるべき橋梁の内、修繕に着手した割合は、国交省管理で53%、地方公共団体で20%。完了割合は国交省で18%、地方公共団体で12%。

こちら地方公共団体での修繕未着手施設数が8割となり目立っている印象です。やはり点検はできていても修繕は中々進んでいないという現状が見て取れます。


出典:国土交通省

トンネル

こちらも橋梁と同じく地方公共団体での未着手割合が約8割と、まだまだ多くのトンネルが修繕に着手すらできていない現状です。国交省や高速道路会社と比べて数が桁違いに多いのもあるでしょう。


出典:国土交通省

3.点検・修繕の財源の状況

地方公共団体が平成30年度に実施した橋梁の点検について、95%以上が社会資本整備総合交付金を活用。修繕については都道府県・政令市では68%、市区町村では88%の橋梁で社会資本整備総合交付金又は補助事業を活用。


出典:国土交通省

4.長寿命化修繕計画の策定状況

橋梁の長寿命化修繕計画を策定した割合は、現時点で地方公共団体で81%。うち修繕の時期や内容を示した計画は85%で、点検結果を踏まえるなどの更新も71%にとどまる。


出典:国土交通省

まとめ

全体的に見て、点検の実施状況自体はほぼ完了はしているものの、修繕となるとまだまだ国も地方公共団体の方でもそれほど進んでいない現状になっています。

昨今、ドローンなどのテクノロジーの発達で点検は効率化されてきた結果が出ていると言えそうですが、修繕は根本的に画一的ではないため劇的な効率化が難しい分野。また、業界的にも人手不足の問題や予算の問題等がありますので、この発表内容にも納得せざる負えないというかこれが現実です。

今後、2023年には建設後50年以上経過する社会資本の割合は約3~4割を超え、2033年には約6割と加速度的に高くなっていきます。

日々発達していく先端の技術を取り入れつつ、メンテナンスコストの抑制などを図りながらスピード感を持ってかつ一歩一歩着実にインフラメンテナンス対策を進めていく他ありません。

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