こんにちは。向こう一週間は雨続きの予報と梅雨らしい天気が続きそうです。京都では祇園祭も始まり今週末からの連休は大いに盛り上がりそうです。
祇園祭で一番盛り上がるのは前祭の宵山あたりからだが、今年は14日~16日。15日、16日は四条通や烏丸通は歩行者天国になる。天気が良いといいんだが。
そうですねー天気が心配です。いずれにせよ13・14・15日と3連休になっているので、人でごった返すのは間違いないですね。
宵山に行かれる人はくれぐれもご安全に。毎年、宵山が終わって山鉾巡行、そして祇園祭が終わる頃には梅雨があけて本格的な夏が来るというイメージだな。
祇園祭が終わると夏。そういうイメージはありますよね。祇園祭で夏が始まって大文字で夏が終わる。というのは京都の人の共通認識でしょうね。
日本初、航空機の牽引訓練や整備訓練トライアルにVR技術を活用
さて、エンターテイメント分野での利用が目立つVR技術ですが、企業の教育等にも活用される事例が増えてきています。本日はJALが人材育成にVRを活用している事例をご紹介。
まず1つ目は、JALグループの国内主要空港の航空機の牽引や手荷物・貨物搭載作業など(グランドハンドリング業務)を担う株式会社JALグランドサービス(JGS)と、xRソリューション(※)を提供する株式会社コミュニケーション・プランニング(CP)が、航空機の牽引訓練にVRシミュレータを導入したという話題。
出典:JAL
※ xRとは?
仮想現実のVR、拡張現実のAR、複合現実のMRなどの技術の総称のこと。
航空機の牽引訓練の現状
航空機牽引訓練は、時間や場所、使用機材などに制約があることから、通常は長期間の訓練が必要となります。一方で旅客需要の拡大により航空機牽引の取り扱い便数は増えていますが、必要技術を持った人材の育成が課題になっているそうです。
このような状況を受け、JGSとCPは時間や場所に制約されない訓練教育を行える、航空機の牽引訓練用のVRシミュレーターを共同開発しています。
牽引訓練用シミュレータとは?
その共同開発されたシミュレータは、持ち運びが可能なコンパクトタイプ。これまで訓練ができなかった地方空港などでの訓練も実施が可能になります。
また通常訓練では再現が困難な雨や雪などの気象条件の設定を行うことができる他、教官の指導を受けながら繰り返し訓練ができ、効果的で効率的な訓練が実現。
VRの特長の360度全方位の視野が再現されるため、平面モニターでは実施できない「振り向く」「覗き込む」といった航空機牽引時の安全確保に必要な動作の確認にも対応しているとのこと。
出典:JAL
このシミュレータは、実際に体験した訓練教官からの評価も高く、今後はさらなる訓練プログラムの開発や、イレギュラーに備えた緊急時の操作訓練などの安全教育プログラムの開発も検討していくそうです。
時間と場所に制約があるので限られた時間しか訓練ができなく、また地方空港では訓練自体ができないというのは人材育成をしていく上でかなり効率が悪くなってしまいます。
VRがあることで場所や時間を気にすること無く訓練できるのは素晴らしいですね。
国家資格を取得する際の訓練の一部にVRを取り入れる
さて、お次2つ目は、エンプラエル170型機、190型機の整備士が国家資格を取得する際の訓練の一部に、VRを取り入れた訓練のトライアルを実施するとのこと。
実際に飛行機が身近にない環境でも、VR空間で実際の整備作業に近い訓練機会を創出することで、作業の成熟度向上を目指します。
背景
近年では航空機の信頼性が高まり、不具合が減少。その中で整備士が実際の飛行機で作業を経験する機会も減少しているそうです。
そのために実際の飛行機に近い環境で、整備士が体感しながら学習する機会を創出することが求められていたそうです。信頼性が高まるのは何よりも良いことですが技術を磨く機会も減ってしまうのは複雑ですね。
整備作業に必要となるエンジン試運転工程をVRで再現
そこで、JALと東芝システムテクノロジー株式会社が、飛行機のエンジン試運転の工程をVRで再現したVR訓練教材を開発したそうです。(エンプラエル170型機、190型機の整備訓練教官の監修で制作)
そのVR空間では、実際の音声や計器の動きが忠実に再現。これにより整備士は実際の飛行機に近い環境で体を動かしながら時間正誤確認が可能になり、自身の習熟度を確認しながらの効率的学習が可能。
トライアルの概要
整備士の訓練ではコックピットの模型やシミュレーターを使って操作の学習を行っているそうです。この度はVRを補助的ツールとして訓練に追加することで、操作の習熟向上が可能かどうか検証を行うそう。
出典:JAL
対象機:エンプラエル170型機、190型機の整備士養成訓練(期間:19年7月~9月)
まとめ
現実と変わらない経験が得られるというのがVRの強みです。最近ではVR空間の中で卓球の練習をしていたら現実世界での卓球の腕前も上達していた、という話もありスポーツ分野でも色々と活用されてきそうです。
VR技術はエンタメ要素に強い技術として話題となっていましたが、今後はビジネス用途としての発展も期待されており、実際に今回のように企業が教育目的として活用する事例が増えてきています。
我々の業界では主に安全教育に活用されている事例は多いですが、今回のような技術者不足を解消するものも増加してくるのは間違いないでしょう。
ハード面の進化も進んでおり、最近では高性能なPCもセンサーも必要なく自由に動き回れ、しかも低価格で高性能なOculus(Facebook社)の「Oculus Quest」が発売され2週間で500万ドルを売り上げているそうです。
出典:Oculus
少し前まではリッチなVR体験をしようと思うと、数十万もするPCが必要でコードで接続する必要があったVRですが、随分とお手軽になりました。VRもまだまだ市場は広がりそうですね。