こんにちは。早くも4月中旬となりました。本日15日はヘリコプターの日だそうです。1986年に制定されたということで比較的新しいですね。第二の空の足として認識してもらうのを目的としているそうです。
何故このヘリコプターの日が4月15日になっているか知ってるか?
え?初めてヘリコプターが有人飛行した日とか??
4月15日はヘリコプターの原理を考えたというレオナルド・ダ・ビンチの誕生日だからだそうだ。
ああ!そういうことなんですね。誕生日か~。それにしても○○の日って制定方法に統一感がないですね…
AIによる外観の検査ソリューションのトライアルが開始
さて、本日は京都市の株式会社ハカルスが開発した、AIを利用した外観の検査ソリューションがベータトライアルを開始したという話題。
ハカルス社では、少量のデータからの特徴を抽出することに優れる「スパースモデリング技術※1」を機械学習に応用した独自AIを開発し、AIによる外観の検査システム構築を行ってきたそうです。
出典:ハカルス
また、様々な対象物について専用のAIモデルを作成し、高い検査性能を実現されてきています。これらの実績あるAIモデルを搭載した外観の検査ソリューションの提供にあたり、まず導入に関心のある企業を対象とし19年4月~7月の間でベータトライアルを実施するそうです。
※1 スパースモデリング技術とは?
スパース(sparse)とは「すかすか」という意味。データ量が大規模にも関わらず、その中で意味ある情報はごく一部だけ。というのをスパース構造データといい、そのような性質を持っているデータを少ない情報から有意な情報を抽出する技術です。
外観検査における課題と提供ソリューション
既存の外観検査システムは高い検査性能を実現する一方、誤検知や過検出が多いという課題があります。そのために2次検査として人を介した検査が行われているのが現状とのこと。
そこでハカルス社の開発した外観検査ソリューションを利用することで、2次検査の省人化・無人化を実現。検査対象物は、基板や精密部品・金属・プラスチック・食品など、様々な物をサポート。
各対象物に適したAIモデルを用意している他、新規対象物に対しても少量の教師データ、または教師データが無くても学習が可能とのことです。
出典:ハカルス
既存の検査システムへの組み込み用途に対応
このハカルス社の外観検査ソリューションは、単体アプリとして使用できる他にも、既存の外観検査システムにモジュールとして組み込むことが可能。
API※2やSDK※3を利用することで、稼働中の検査ラインへの導入や自社製品へのAI機能の追加を容易にします。
出典:ハカルス
ベータトライアル概要
期間:2019年4月~7月
対象:外観検査ソリューション導入に関心のある企業
申し込み方法:下記外観検査ソリューション専用ページより申し込み
申し込みURL:https://hacarus.com/ja/visual-inspection/
※2 APIとは?
ソフトウェアの一部を公開し、他のソフトウェアと機能を共有できるようにしたもの。公開することで誰でも外部から利用が可能となり、自分のソフトに他のソフトの機能を埋め込むことができるので、アプリ同士の連携が可能になります。
※3 SDKとは?
あるシステムに対応したソフトを開発するため必要となる、プログラムなどをひとまとめにしたパッケージを指す。いわゆる開発ツールキットです。
まとめ
誤検知などが多いために、結局人が2次検査をするという本来なら必要なし無駄な部分を省けるのは非常に大きいと思います。様々なものに対応しているようなので、使い方次第で業界問わず活用できる場面があるかもしれません。
以前にビッグデータというワードが過熱していた時期がありましたが、なかなか質のいいビッグデータが無かったり、そもそも集めるのに時間がかかる、集めるのが難しい、ということが多いのが現実です。
仮にビッグデータがあったとしてもそれをどう解析するか、大量のデータに埋もれて本質が見えにくくなっていないか、その本質部分を抜き出せる手法であるスパースモデリング。
先日、世界初のブラックホールの写真が発表されましたが、ブラックホールの可視化にこのスパースモデリング技術が大きな貢献をしています。
今後もさらに期待の高まる技術と言えそうです。