こんにちは。本日は生憎の雨。気温も低くなっていますので風邪をひかないように注意しましょう。先日の令和の発表に続き、昨日は新紙幣が発行されるという発表がありました。
経済産業省がキャッシュレス化を推進する中、発行に多額の税金もかかる訳でこのタイミングで刷新する必要があるのかと疑問に思う。
逆にレジなどの改修にお金がかかるのでキャッシュレスに舵を切る企業が増えると仰られているそうですよ。
そこは文句を言いながらも少数派を切らずに対応するのが日本人というもの。
まあ2024年ということなので、もしかすると日本もキャッシュレスメインになっているかもしれません。答え合わせは5年後ですね。
スマホで撮影した画像からAIが生育ステージを診断
さて本日は農工業界の技術になりますが、株式会社NTTデータがAIと画像認識技術を活用して、水稲の生育ステージを診断する「生育診断ソリューション」と、農作物に発生した病害虫や雑草の同定を可能にする「病害虫・雑草診断ソリューション」という2つの技術の試行サービスを開始されたとのこと。
この試行サービスですが、営農支援プラットフォームの「あい作」※1 のオプション機能としての提供と、スマートフォンアプリでの提供、API連携※2 による提供を行うそうです。
※1 あい作とは?
NTTデータが農業協同組合、農事組合法人等に向けて18年10月10日から提供している、営農支援プラットフォーム。20年度末までに国内100組織への導入を目指す。
営農支援プラットフォーム「あい作」サイト:https://nd-agri.jp/products/
※2 APIとは?
アプリケーションプログラミングインターフェースの略。あるシステムで管理するデータを機能など、外部のシステムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めたインターフェース仕様のこと。
スマートフォンなどで撮影した圃場の画像を、AIにより診断。水稲の生育ステージや病害虫等の種類の判断を行います。経験が浅い営農者でも適切なタイミングでの作業が可能になるとのこと。
開発の背景
世間では高齢化による人手不足・後継者不足が嘆かれていますが、農業も例外ではなく担い手の減少や高齢化による労働力不足が深刻です。
生産規模の拡大・生産性向上が国の喫緊の課題となっている中、農業現場では依然として人手に頼った作業や熟練者に頼る作業も多いという状況にあります。
NTTデータCCSでは培われてきたAIと画像解析技術を活用し、農業の効率化や生産性向上を支援するソリューションとして、水稲の「生育診断AI」および日本農薬株式会社協力のもとで、農作物の「病害虫・雑草診断AI」の開発を行ってきています。
生育診断ソリューションについて
このソリューションは圃場をスマートフォンで撮影した画像から、AIが水稲の生育ステージを診断します。これまで診断には熟練者の経験に基づく判断が必要でした。
しかしこのソリューションを使用することで、経験の浅い営農者でもAI診断の生育ステージによって、適切なタイミングで施肥などの作業ができるようになります。適切なタイミングの施肥は収量の増加・品質向上につながるので、営農者の収益性向上への貢献に繋がります。
これまで、コシヒカリで実証を行ったそうで、高い精度で診断が可能ということが確認されており、今回の試行サービスを通じ、他品種への適用についても実証が行われるそうです。
出典:NTTデータ
病害虫・雑草診断ソリューションについて
生育診断ソリューションと同じくスマートフォンで撮影しますが、こちらは圃場の病害虫や雑草を撮影します。その画像からAIが病害虫や雑草の種類を正確に固定。
固定することで、より効果が高く適切な防除策を営農者が選定できるようにサポートします。病害虫や雑草の種類特定には、こちらも熟練者の経験に基づく判断を必要としていましたが、このソリューションを使用することで経験の浅い営農者でも適切な対処を適切な時期に実施することが可能となります。
出典:NTTデータ
まとめ
このソリューションですが19年度中まで試行サービスを行い、その結果をもとにさらなる改善を行ってから20年度以降の本格サービス開始を目指しているとのことです。
やはり農業の世界は、特に自然を相手にしたアナログな作業が多くありますので、熟練者の経験値が必要な状況もかなり多いと思います。
高齢化・人手不足の中、そういう部分を効率化していける技術は今や必須と言えます。それ以外にも過去に農業を効率化するソリューションを色々とご紹介していきましたが、それらが規模に関係なく当たり前に使われるようになれば、まさに「スマート農業」として新しい農業の道ができそうですね。