こんにちは。今週末は少し朝晩の冷え込みが強いですが、来週からは春らしい気温になってきます(花粉も増えるでしょうが…)。今年の桜の開花予想は3月末、4月上旬にかけて満開となるようです。それが過ぎればまた極端に暑くなりそうですね。エルニーニョが続く今年の夏は大変なことになりそうな予感がします。
さて、本日もドローンの話題となります。産業用ドローンなどを活用した業務用のロボティクスソリューションを開発する株式会社センシンロボティクスが、顧客業務の自動化を実現するプラットフォーム「センシンフライトコア」を発表とその提供を開始したそうです。
出典:センシンロボティクス
業務活用から寄せられた要望から刷新されたソリューション
センシンフライトコアの新製品ということで、おそらく昨年に発表されているドローン業務自動化のプラットフォーム「フライトコア」を提供し、そこから得た要望を反映し刷新した製品となっています。
このソリューションの特長は、ユーザーに特別な知識や技術がなくてもドローンによる業務の自動化を実現するもので、ドローンのフライト経路の設定やフライトで取得したデータを一元管理できたりと、ドローン活用し省人化をしたいと考えている企業向けのソリューションです。
出典:センシンロボティクス
かんたんなフライト設計
ウェイポイント飛行
飛行のウェイポイントと各ウェイポイントでドローンの機体アクションを個別に設定可能。
出典:センシンロボティクス
エリアスキャン
太陽光発電所の点検や測量など特定のエリアを指定することで網羅的に撮影する飛行ルートを自動生成可能。
出典:センシンロボティクス
一目瞭然ですね。ドローンを飛ばしたい経路を点で指定し、その点と点の間でドローンがどんなアクションをするのかも細かく設定することができるということですね。
エリアスキャンでは一面を撮影したい時に面で指定することで、経路は自動的に決めてくれます。これはかなり楽だと思います。
フライトプラン・実績データの一元管理
これら撮影で取得されたフライトログデータは自動的にクラウドサーバーに保存されますので、後から自由に確認することが可能。
また、撮影データは画面上でアップロードすることで、容量が大きくてこれまで一括管理が難しかったデータを飛行実績と紐づけて一元管理ができ、業務管理が容易になるというメリットも。
出典:センシンロボティクス
上図はその管理画面だと思われますがとても見やすいUIですね。フライトのルートログとそのルートで撮影された画像が一目瞭然で分かります。ここから画像のアップロードやダウンロードもできるようになっているのが分かります。
また、保存された画像データは、他の業務特化アプリケーションとの連携もできるとのことで汎用性もあります。
その他充実の拡張機能
このソリューションでは他にも複数機での同時飛行や他メーカーのドローンへの対応の他、UTMへの接続など業務自動化に不可欠な拡張機能を備えており多様な業務に対応できるとのこと。
UTMとは無人航空機管制のことで、飛行機ではATM(航空機位置
将来的には多数のドローンが街中を飛び交う未来になるのは間違いなく、そうなった場合に事故にならないようにドローン各機の詳細なデータを管理する管制が必要になります。
下図はATMではないですが、今世界中を飛んでいる飛行機の位置をリアルタイムに見れるサイト「flightradar」です。日本列島上空をこれだけの飛行機が飛んでいます。ドローンが普及するとこれの比ではないでしょう。
出典:flightradar
ちなみに現時点で国内でUTMをおこなっているのは以下企業
・テラドローン:TERRA UTM
・ブルーイノベーション:SORRAPASS
・KDDI、プロドローン、ゼンリン:スマートドローンプラットフォーム
・楽天:RakutenAirMap
さて、将来的にどこが覇権をとるのでしょうか?有力とされているのが楽天です。このAirMapというのは管制システム分野でNASAと協力しているUTM開発会社のベンチャーで、マイクロソフトやソニー、中国企業などから合計49億円もの投資を受ける大注目企業。
このAirMapが世界的にデファクトスタンダードになる可能性は現時点ではかなり高いと言えます。ということでこのAirMapを日本に持ってきた楽天が国内UTMのシェアを取るかもしれませんね。
まとめ
UTMの方に脱線しましたが、様々な企業からドローンを簡易に業務活用できるソリューションが続々と登場してきていますね。こうなるとどのサービスが良いのか選ぶのに苦労しそうです。
企業として有力なところがあるとはいえ状況は簡単にひっくり返ってしまう昨今ですので、シンプルに現時点で一番目的に合って使いやすいサービスを選択してどんどん効率化していくのが一番かもしれませんね。